9月に焼鳥屋で、マキさんや当時の知り合い数人で集まった。マキさんとはかつて同居生活をしていて、その時期のことを自分の短編「友達が描いたマンガ」にも少し描いた。久しぶりに会ったマキさんは、漫画家アシの仕事を減らした関係で金がねぇ金がねぇとしきりに言っていて、パチンコ断ちをした代わりにハマっている一人カラオケをより充実させるためにボイストレーニングに通いたいとも言っていた。タバコだって高いのではと思ったけどやめづらいのか(タバコは違う誰かのだったかも、リボ沼は複数人)。
そろそろ店を変えるかとなった時「じゃあマキさんは出さなくて大丈夫ですよ」となった。するとマキさんはふと真剣な顔になり「いや、そんな気づかいいらない。だってオレがおごられる理由、ないから」そうきっぱりと言って、財布から100円玉を差し出してスッとテーブルに置いた。
渾身のギャグ、ベタだけど笑いすぎて涙が出た。「笑いすぎだろ」とマキさんが言った。