2025-05-11

先日母を殴打した暴漢を許せず呪いながら過ごす中、お仕事の打ち合わせの席にたまたまいらした漫画家先生と一瞬だけ会話させていただく流れになり、おそれながら敬意を表して大好きな作品名を申し上げるという出来事があったのですが、家でその漫画を読み返してみたところ呪いのバカバカしさを痛烈に思い知らされる内容で爆笑してしまい、漫画は本当に最高だと感じた母の日でした。

2025-04-28

その暴漢は自らは無傷のまま女性に痛みを与えることに大変たけており、無防備な高齢者を選りすぐる確かな観察眼と、雑踏にまぎれる周到さと、すれ違いざまの不意をつく打撃速度を誇っていたようです。神戸三ノ宮駅前の路上で標的に選ばれたのが母でした。一瞬ののち暴漢は悪辣な言葉を吐いて足早に立ち去り、混乱する母の上腕部にどす黒い痣が大きくひろがりました。

痛ましい事件をどうしても未然に防ぎたいだけなのに、傷害前に逮捕はできず、傷害後には取り返しがつかないそうです。世の理が暴漢の善意を信じて待っている間に、自分にできることは呪いをかけることです。アイロニーの呪いをかけられた者は、どんな高く分厚い壁も半透明に見え、自らの信念の外部にいる思いがけない冷ややかな己自身を片時も見過ごせなくなるのです。