2019-09-27

以前、知り合いの先輩作家さんから「文化庁メディア芸術祭の受賞を辞退した」と聞いてびっくりしたことがある。メ芸は応募制なので辞退ということは通常は起こらない。ただ彼の場合は雑誌編集部が彼に無断で応募していて(漫画ではよくあること)、その作品は本当に優れていたので受賞が決定した。ところで自分もメ芸に自作を応募したことがある。自分の場合は彼とは違い、完全に自らの意思でメ芸を選んで応募した。メ芸は、絶対にほしい最高の名誉だった。そんな自分にとっては、彼が一体なぜ辞退したか、そうした意味が、理屈としては一応わかるものの、いくら話を聞いても、心情としてはわからなかった。

でも今日初めてわかった。自分は受賞できて死ぬほど嬉しかった。その後の自分の活動は全てそのおかげなので、今後も感謝しつづける。そのうえで、今後は芸術に対して文化庁がとるふるまいをよく見ながら、自分がそういう作家な意味を考えたい。