hideに強烈に憧れてギターを弾いていた友達

高校のとき、hideに強烈に憧れてギターを弾いていた友達が、バンドのスタジオを見に来てよと誘ってくれました。彼とは小学校からの同級生でした。それはライブのリハーサルでした。彼が新しく手に入れたというエフェクターをつないでギターを弾くと爆発のような凶悪な音が響き、みんな思わず笑いました。セットリストは確か半分くらいがオフスプリングやラルクアンシエルなどをとりまぜたコピーで、あとの半分はオリジナル曲でした。オリジナル曲があること自体がすごい、立派だと思いました。しかも、そのときにバンドが合わせていたオリジナル曲のうちの1曲は、ギターのリフとそれに乗せたラップがメチャクチャカッコよく、そのギターの音がまた地獄みたいな凶悪な音をしていてメチャクチャカッコよく、自分はしびれ、歌詞はわからないけど何か悪魔的な衝動が伝わってくるそのリフが突出して耳に焼き付きました。興奮しながら彼にそのことを伝えました。後日ライブで見た時もやっぱりカッコよかったです。でも、ギターの彼がzilchみたいなバンドを強く志向していたのに対し、ボーカルとベースはもう少し爽やかなロックをやりたかったらしく、微妙に方向性がちがっており、その後すぐに解散しました。
あのリフをいまでもよく口ずさみます。録音されていないし、もしかしたら本人ももう忘れたかもしれません。もしそうだとしたら自分の頭の中だけに存在している曲ということになり、そう考えると不思議です。
でも今思うと、あの時自分は彼に「この曲メチャクチャ超カッコいいマジで天才!」と伝えたのに、彼がそれほど執着してなかった様子を見ると、もしかしたらあのリフは、自分が知らない有名な曲の真似だったかもしれません。さっきそのリフがふっと口をついて出た瞬間、思い出されました。