2020-08-18

モーリシャス島沖で日本企業が運航する貨物船が座礁したというニュースを見て「あっ、ドードーの島だ」と思いました。

モーリシャスドードーは、この島が無人島だった頃から住んでいました。1638年に人間たちが来て植民しだしたとき、彼らが連れて来た家畜たちによってパクパクと捕食されてしまい、1681年に絶滅したそうです。

ということを、自分はマンガに描くにあたって調べていたため、このニュースに反応しました(『北極百貨店』2巻が出たら見てください)。

ニュースでは、現地の人々が黒い原油に覆われた海やマングローブ林をバケツで一杯ずつ汲み出している映像や、「wi-fiを求めて島へ近づいて座礁した」と証言する船員さんなどを見ました。座礁船による環境汚染の賠償責任が法的に問われるのは船主だそうで、運航した大企業や原油を使う人間にはとくに罰はないそうです。同じようにドードーの絶滅についても、人間が直接手を下したわけではないとも言えます。

加害者が真の意味で責任を受け止めるということは可能なのかどうかわかりませんが、もし痛みさえも一切感じずさっぱり忘れられるとしたら、その時「自分は紙一重の差で非対称な立場の反対側にいたかもしれない」という想像を働かせることは、マンガの領分だと思います。