「1909年4月6日に前人未到の北極点に到達した」という宣言がアメリカ海軍士官ロバート・ピアリ氏によってなされ後年に認定されたことにちなみ、4月6日は「北極の日」と呼ばれるそうです。その記録にも認定の経緯にも不審な点が多く、現在では疑われているそうです。
ピアリ氏のような、覇権を争う西欧各国の威信を背負った名だたる探検家たちが血道を上げて北極海航路の開発を競い合った16〜19世紀は、周辺のオオウミガラスが乱獲され激減しついには絶滅に追い込まれた時期でもありました。
ピアリ氏の記録が疑わしいなら4月6日を「北極の日」と呼ぶ根拠は薄弱といわざるをえません。ピアリ氏の記録にまつわる全ての疑惑がいつかきっと晴らされ、そしてピアリ氏がイヌイットの方々にした数々の蛮行がすべて贖われる日がくるまでは、4月6日はオオウミガラスをしのぶ日ということにしておいてはどうでしょうか。
