いまから10年前、2013年に「クマよけの鈴」と題し、鈴を鳴らしながら森の中を進む人間たちと、それに怯えるクマの様子を絵に描き、展示しました。初めての個展でした。
もともと童謡「森のくまさん」が好きでした。クマこそが森の中では一番危険な存在なのに、それが人間に「お逃げなさい」と告げるのが不条理で面白すぎました。
可愛いマスコット、凶暴な怪物、環境破壊の被害者、自然の脅威、などいくつもの顔が与えられてて、とらえきれないし、それをクマ本人はどう思うのかもわかりません。
2023年は、アーバンベア問題やOSO18駆除などクマの話題が多い一年でした。夏にはパリの狩猟自然博物館でクマ猟に関する展示を見たこともあって、一年中ずっとうっすら興奮していた気がします。