
2025-12-12

Tsuchika Nishimura Web site






『民民』創刊号に参加します。宮沢賢治『なめとこ山の熊』を元にした26ページの漫画を寄稿しています。下記イベントから頒布が開始される予定です。
12月14日(日)ZINEフェス大阪
1月10日(土)ZINEフェス東京
詳しくは主宰の永美太郎さんによる発信をご確認ください。
二階堂正宏さんの『恩讐の彼方に』というギャグ漫画集を、今年の5月に読み、とても触発されました。菊池寛や太宰治の作品を換骨奪胎した短編が3編収録されている一冊です。本気と冗談の中間をフワフワただよう絵を見るうちに自分も漫画を描きたい!と気持ちがたかぶりました。そこへ折よく永美太郎さんから「近代文学をテーマにした同人誌を創刊するから参加しないか」とお誘いをいただきました。そうして宮沢賢治の作品を換骨奪胎した短編を描くことになりました。『なめとこ山の熊』を選んでくれたのも永美さんです。今年の漢字に決まるほどクマが注目を集めたこの年に、人間の文化とクマとの付き合い方を見つめ直すこの作品を提案してくれました。自分は近年クマを描くことに凝っていることもあって、とても楽しかったです。





PR0P0SE『Lighthouse EP』のジャケットを担当いたしました。
https://pr0p0se.bandcamp.com/album/lighthouse-ep

サスカッチのスウェットとロンTを、オンラインストアのはちみせさんが作ってくれました。予約販売は29日までで終了しました。見てくださって、どうもありがとうございました。



映画『北極百貨店のコンシェルジュさん』がこのたび、はじめてテレビで放送されることになりました。
NHK Eテレ 12月13日(土)午後3:50
https://www.nhk.jp/g/blog/sw420tu4t
集めた資料や綿密にお膳立てしてきた下絵が、制御しづらい葦ペンでザクザク線を引くたび一つ一つ役目を終えていく。盛られすぎた墨汁がドライヤーでは乾ききらなくてスキャナーのガラスの上で拭かれて終わる。描き上がった原稿のしょぼさがとても信じられなくて、ランダムな墨汁だまりや偶然向きが揃った線などの無意味な事故にあたかも目に見えない何かが宿っているかのように自分をそそのかす。ペン入れ楽しいです。





連日国内で多くの熊害が報道されています。被害にあわれた方々に心からお見舞い申し上げます。
近い将来、クマをかわいらしく肯定的に表現することが反社会的とみなされる風潮になるかもしれないと想像しました。そしてまた、もう少し先の未来、人間がクマを野生絶滅させるなどして熊害問題を克服したとしたらそのときは逆にクマに同情的な風潮になるかもしれないと想像しました。
クマが恐ろしい害獣であると同時にかわいいキャラクターでもあるという二重性に自分はやや固執していたいため、どんな世の中になったとしても自分が描くものは誰かにとって不謹慎にあたりうると思います。せめて誰かにとっておもしろいクマであったらいいなと思います。

忘れないで夢を 冷やさないでお腹
