2025-03-27

初めてSNSにクマを投稿した次の日、キャラクタープロデュースのお申し出をいただき、それによって、地下オリジナルゆるキャラ浄土においては、取るに足らないクマにまで召集がかかるほど、激しい群雄割拠が繰り広げられていることをはじめて知りました。在野のクリエイターさんたちが生み出した、ゆるくてkawaii猛者たちが、歴戦の戦争屋さんたちに鍛え上げられ、アニメ化やグッズ化や書籍化を懸けて跳梁跋扈し、時候のあいさつや暮らしのあるある、君は大丈夫などのkawaiiメッセージをたくみに繰り、絵や漫画やgif動画などあらゆる手段によって週7回以上もの接触をはかっていく。そんなkawaiiでkawaiiを洗う浄土にクマを預けるのはとてもしのびないと思い、今までつつしんでお断りしてきましたし、ときどき挿絵やグッズといったささやかなお仕事にかぎっていくつかやらせていただいたのみでした。自分はクマに遊んでもらっている立場で、クマが出征してしまうと遊んでもらえず面白くないです。

そうして自由気ままにクマと過ごしてきましたが、しかし、つねに気軽に投稿していたつもりのSNSを通じて、もしかすると自分の感覚は少しずつクレンジングされてしまっており、いつの間にか怖気を震うkawaii殺人拳の総本山に入門しつつあるのではという疑念が頭をもたげてきました。というのも、最近クマを描いている最中にふとこれは伸びそうだな・・・と予感がし、その投稿が予想通り伸びるとニヤニヤが止まらない情動失禁によくなってしまうのですが、これって実質すでに脳みそkawaii漬けでkawaii戦争に加担してるバキバキのkawaii戦士なのでは・・・??と今さらながら思いいたりました。そこで考えたのですが、これまで戦いを忌避する人畜無害な選択を重ねてきたつもりなのにその結果なぜか戦線復帰してしまったのなら、こんどは後手に回らず退路を断つため、自分が何を守りたいかの軸を先んじて表明する、クマ物語を描くべきと思いました。

2025-03-14

平野紗季子さん『おいしくってありがとう 味な副音声の本』(河出書房新社)のイラストを担当いたしました。デザインは脇田あすかさんです。

2025-03-07

Bird watching

頭の赤いホシハジロをバライロガモと見立てるすばらしい感想をいただき、ああ絶滅種のバライロガモがここに並んでいたらどんなに素敵だろう、そういうアイデアをいつでもスッと描ける作家であれたら、と気持ちが引き締まりました。

2025-03-04

9年前に映画館で『ズートピア』を観て、思わず動物漫画の新連載をはじめてしまうくらい影響を受けました。その続編が今年公開されるそうです。この百年間にいくつか戦争をはさみ何度も転身をとげてきたディズニー映画のあゆみをつぶさにふりかえり、新しい主君の下からどんな映画が生まれても受けとめられる心構えでのぞみたいです。