2023-12-06

2023年は、クマ出没の注意喚起やOSO18の駆除など、クマに関する情報にふれる機会が例年より多くて、ずっとうっすら興奮していました。

初の個展は「クマよけの鈴」というタイトルでした。童謡「森のくまさん」に着想を得て、森の中でクマよけの鈴を鳴らしながら歩く人間たちと、鈴の音に怯えるクマの絵を何点か展示しました。今も子グマのキャラクターをよくラクガキします。自分がクマを描くときは、絵の雰囲気は異なっても、いつも1つの同じ気持ちです。

一般にクマが描かれる場合、人間に害をなす凶暴な怪物か、もしくは可愛いポップアイコンかという正反対の印象があると思います。もともと人間にとってクマは自然の暴威であり恐ろしい存在だったからこそ、人間は自然を征服したぞとばかりに、ことさらクマをまるで怖くない存在のように扱いたい気持ちがあったりするんでしょうか。

自分はその両面性をすごく不思議で興味ぶかいものと感じていて、そのためにクマやヒトを描きたくなるようです。どちらにせよそれは人間側の問題であって、クマ本人にとってはまったくどうでもよいことと思います。