2026-04-08

時間が経ってしまいましたが、「民民」イベントに来てくださった皆さまありがとうございました。当日の体調について、病院の検査結果は全て問題なく完全に健康体でした。永美くんと森田さんと一緒に漫画や映画や文学について色々しゃべったと思います。配信を今日まで買えるそうです。
https://premier.twitcasting.tv/plusonewest/shopcart/419434

自画自賛になりますが、「民民」1号めっちゃいいと思っているのですが実際のところ皆さんどうですか? コンセプトがまじめで、装丁がよくて、各漫画家に宛てた提案があって、おさめられた漫画は多様で、でもまとまっている。『幽遊白書』に「右ストレートでぶっとばす真っすぐいってぶっとばす」というセリフがありましたが、自分はそんな風に感じています。参加できて嬉しいです。いつかあなたが他人の思考を盗聴しながら危険を避けて立ち回る日々に飽きはじめたら、その時はぜひゆったりとくつろいだ姿勢をとり「民民」を開いて、失われていた感情や記憶、そして主権を回復してください。主宰・永美くんが自らの連載をしながら頒布の全作業を負う人柱となってお送りする「民民」1号、ぜひ見てください。

現時点では本屋B&Bさんのwebで買えます。
https://bookandbeer.theshop.jp/items/130983919

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近所のうどん

昨日、近所のうどん屋さんでもりうどんを注文し、スマホをいじって待っていると、店員さんが調味料セットを持ってきてくれて、メニューと醤油を指さしながら何かを説明してくれました。うどんの楽しみ方についての提案のようでしたが、なにやら高度な内容で、自分は別の考えごとをしてたせいで、何のことかわからないままあっ結構ですと言ってしまいました。このお店のうどんはめちゃくちゃうまいのですが、調味料にやや独特の流儀があって、ていねいに説明してくれるのですが、何度か通ううちにもう説明は大丈夫ですねという信頼関係が生まれていました。べつに敷居の高いお店ではなく、提案してくれた通りに調味料をつかってみると実際にめちゃくちゃうまかったので、いつも楽しみのひとつになっていました。今回はその次のレベルに行けたかもしれないせっかくの提案だったのに、残念ながら逸してしまいました。またチャンスを待ちます。それで結局、普通にもりうどんを食べたのですが、めちゃくちゃうまかったです。

2026-02-09

子供のころ母に連れられて行った投票所からの帰り道で、選挙とは何なのかについて教えてもらいました。じゃあ母はだれに投票したのかと質問してみたところ教えてもらえませんでした。それは秘密でいい、投票自由の原則というものがあると母は強調しました。母がどのような候補に投票したか今なら想像がつきます。道ばたで決して口にしなかったのは、自身がマイノリティでありその情報が致命的という事情もあったかもしれません。

2026-01-27

母親が持っていた『Dr.スランプ』の単行本をはじめて読んだとき、自分の知っているアラレちゃんと少しちがっていて、序盤は頭身が高いのが不思議でした。それがどういうことだったのか、自分なりにわかってきました。左は2022年、右は2026年。

2025-12-30

2021年、おすすめ海外マンガを紹介する記事に参加したけど、自分はもうすぐやって来る生成AI全盛時代に対する恐怖で頭が一杯で、愉快でかわいい内容についてほとんど伝えていませんでした(『アイデア』393号)

2025-12-19

以前させていただいた漫画の連載が終わりにさしかかった頃、連載が終わった後の人生について何の考えも持っていない自分に対し、担当編集さんが「この漫画を売るために、新しく漫画を描いてください。漫画を描くことこそが漫画の最も効果的な広告なので(大意)」と言葉をかけてくださいました。担当編集さんはかつて誰もが知っている大手広告代理店に勤めておられた経歴があり、それもあって、広告と漫画についての深い洞察がこめられた言葉だと感じました。色々とお話しくださった中には、自分がにぶすぎるせいでキャッチしきれず逸した言葉も多々あったかとは思いますが、この言葉は自分にも衝撃的に響き、今でも心に突き刺さっています。実際にそれ以来商業漫画から身を引いて5年以上過ごしたことで、自分を動かしてくれた人生の名言となりました。今後も指針とさせていただきたいです。

2025-11-20

集めた資料や綿密にお膳立てしてきた下絵が、制御しづらい葦ペンでザクザク線を引くたび一つ一つ役目を終えていく。盛られすぎた墨汁がドライヤーでは乾ききらなくてスキャナーのガラスの上で拭かれて終わる。描き上がった原稿のしょぼさがとても信じられなくて、ランダムな墨汁だまりや偶然向きが揃った線などの無意味な事故にあたかも目に見えない何かが宿っているかのように自分をそそのかす。ペン入れ楽しいです。

クマの描き方

連日国内で多くの熊害が報道されています。被害にあわれた方々に心からお見舞い申し上げます。

近い将来、クマをかわいらしく肯定的に表現することが反社会的とみなされる風潮になるかもしれないと想像しました。そしてまた、もう少し先の未来、人間が熊害問題を克服したとしたら(クマを絶滅させて?)そのときは逆にクマに同情的な風潮になるかもしれないと想像しました。

クマが恐ろしい害獣であると同時にかわいいキャラクターでもあるという二重性に自分はやや固執しているため、どんな世の中になったとしても自分が描くものは誰かにとって不謹慎にあたりうると思います。せめて誰かにとっておもしろいクマであったらいいなと思います。

2025-10-14

いつもインスタグラムでクマ動画ばかり見て無限に時間を溶かしてきました。最近、AIが生成したAIクマ動画も流れてくるようになりました。このクマ動画は本物?AI?と考えながら見ているうちに自分は「自分っていつも『自分は”本物”を見ている』って信じながらインスタグラムをしていたんだな〜」と初めて自覚しました。そこでインスタグラムでクマ動画を見ることをやめました。スッとやめられたのは、たぶん沢山見すぎて、癒やされを通り越して体にだるみが降り積もる無意味限界意味時間に突入していたせいもあると思います。気づかせてくれたAIにこの場を借りてお礼を言わせてください。

ありがとう。

自分が描くクマも、AIが無限に生成してくれたら絶対その方がはるかに早くて品質も安定していて、自分の手で描く必要はないと思います。今はまだ「手で描く楽しさ」が動機の大半で、たとえAIが代替してくれても自分はクマを描くと思われるし、べつにコンスタントに高品質なクマを供給しつづける必要にも迫られていないので、自分の手で描いています。

誰もが自らを売り込みたくて信用を得たくて大量の空手形を互いに濫発しあい、いざ誰かが破綻して滞ったとき、裏書きをたどるとそこには振出人がいて、支払いの義務が生じ、善意の人ばかりが本物の労働で埋め合わせをしいられる世の中が詐欺だとして、それを告発する手続きが問題なく機能する程度にはこの世の中を保って破滅しすぎないように、しょぼくても本物のクマを描く人間であれたらと思いました。

2025-09-25

動物を見るとなんの疑いもなく自分は動物の味方だと思ってしまう感覚があって、子供のころは絶滅動物の本を自分も絶滅動物になったつもりで読んでいました。絶滅動物の保護を訴えたナチスの思想と所業を知ってからはこの感覚でいくと間違う危険性があると考え、自分を動物の味方とは信じすぎないように心がけました。それでもやはり動物に心のナレーションを勝手にあてる行為は楽しすぎてどうしても止められず、なら冗談として発散させようと思って動物がしゃべるマンガを描きました。冗談ならいいけど、本気で動物の心の声がわかるかのようにほのめかす人は不安なので、いつも遠くから慎重に眺めていたいです。