スペースで好きなバンドの話をして楽しかった日記

バスクのスポーツというバンドが大好きです。

2016年末に「Regatas de traineras」のMVで知り、練り上げられた祝祭的なエネルギーの純度の高さに胸を打たれました。曲もさることながらこの映像が本当に好きで、躍動する4人の姿を見ていると心が洗われます。(バンドの公式youtubeには上がっておらず、もしかしたら正史と認められていない映像作品かもしれませんが、好きすぎるので…)

1stアルバム「運動と食卓」をぜひ聴いてください。聴いてくれました?

2018年のシングル「Sandbox」では打ち込みの導入の新鮮さもあって1stアルバムともまた異なる新しい感触を模索している感じが伝わってきました。大好きなうえに藤倉麻子さんによるアニメーションも大好きなので最高に大好きです。

昔、プログレの歴史的名盤といわれる作品をいくつか聴いたときは正直あまりピンとこないことが多かったです。でも一個だけ例外的にめちゃくちゃ好きになったバンドがいてアレアというバンドでした。ジャケを見るとバリバリに深刻で禍々しいコンセプトがありそうなのに、どういうわけかそれが単純に陰鬱だったり難解だったり絶望的なふうには伝わってこなくて、人間力にあふれた雑多な祭りのようにどんどんパワフルにぶち上がっていくのが最高で、聴いてるとすごい笑顔になれるのでよく聴きました。バスクのスポーツを初めて聴いたとき、とくにその祝祭的な部分にアレアっぽさを感じて、めちゃくちゃ楽しくて一発で大好きになりました。それからライブに行きはじめ「こんな風に演奏してるんだ」とはっきり目に焼き付けていくにつれて、自分の中で、かつてのプログレの名盤たちが「そうか、今までピンとこなくてスルーしてきたイエスやELPも、バスクのスポーツみたいにこうやって演奏してたってことか〜…」となんとなく身近に感じられるようになってきて、するとなぜか急にめちゃくちゃかっこよく聴こえはじめて、どれもこれも最高やないか〜い!!という摩訶不思議なプログレ体験をしました。それからは歴史をたどってプログレを聴くようになりました。

最近ツイッターのスペース機能をよく利用してて、というのも自分はおびただしい数のアカウントをフォローしているおかげでつねにスペースがタイムラインに何個も並んでおり、知らない人のスペースに突然お邪魔してラジオのように聴かせてもらう行為を繰り返してるのですが、先月あるスペースでイタリアのプログレについて話されてる方がいたので、初めてリクエストを送ってスピーカーで参加させてもらい、自分とフォロー関係ではなかったその方にバスクのスポーツをおすすめしました。そしたら昨日また別のスペースでその方と再会し、あの後聴いてくださりしかもハマってくださったらしく、バスクのスポーツの話をしました。

バスクのスポーツには過去の色々なプログレの良かった瞬間が凝縮されてて良すぎる、特にピンクフロイドのサイケデリックブルースの部分以外のプログレが、と分析をされていました。そこでバスクのスポーツがコロナ禍で配信した無観客ライブ「Live at Neo Pompei」を話題に出すと「たしかにピンクフロイドのLive at Pompeiも無観客ライブだから引用に必然性がある、ピンクフロイドのはウッドストックの逆張りだったけど、バスクのスポーツはコロナ禍でくしくも無観客の方が通常になってしまった現状を表してる」というような反応をくださり、自分は誰かとそういう会話ができたことが初めてで超嬉しかったです。

配信を見ていた時はそんな意味については何もわからずに、ギターのカミヤさんがおもむろに透明人間に変身するパフォーマンスに爆笑してただけだったことを正直に記しておきます!

「Eye of Horus」という曲はサッカーワールドカップのテーマ曲になってほしいです。自分はサッカーを見ないですが絶対にいいと思います!